Sign の構造

English version

Sign の型階層は "enju/types.lil" で定義されています．Enju における sign は，基本的に [Pollar and Sag, 1994] および LinGO English Resource Grammar (ERG) を参考にしていますが，complex constraint や Minimal Recursion Semantics (MRS) を使わないように変更，簡単化されています．

PHON: 句がカバーする単語列

SYNSEM

LOCAL

CAT

HEAD		句の主辞(head)から規定される制約
		MOD: 修飾先の句の制約(local のリスト)
		POSTHEAD: 後ろから修飾するか否か(hpsg_binary)

VAL		句の下位範疇化フレーム
		SUBJ: 句が左側にとる句の制約(synsem のリスト)
		COMPS: 句が右側にとる句の制約(synsem のリスト)
		SPR: 句が左側にとる限定詞句の制約(synsem のリスト)
		SPEC: 限定詞の係り先の句の制約(synsem のリスト)
		CONJ: 並列句にとる句の制約(synsem のリスト)

CONT: 述語項構造

CONX: 現在は使われていません

NONLOCAL

長距離依存関係の制約

INHER		娘から受け継がれる長距離依存制約
		QUE: Wh疑問詞の制約
		REL: 関係節の先行詞になる句の制約(local のリスト)
		SLASH: 長距離依存関係にある句の制約(local のリスト)
		F_REL: 自由関係詞節の制約(local のリスト)

TO_BIND		この句が打ち消す長距離依存制約
		QUE: Wh疑問詞の制約
		REL: 関係節の先行詞になる句の制約(local のリスト)
		SLASH: 長距離依存関係にある句の制約(local のリスト)
		F_REL: 自由関係詞節の制約(local のリスト)

PROB_FEATURE: 確率モデルで使う素性

LEX_SPEC: lexical head の名前 (lex_entry)

HEAD の取りうる型として，各品詞に対して以下の型が定義されています．

型	品詞	素性
hpsg_verb	動詞	VFORM: 動詞の型(hpsg_vform), AUX: 助動詞 (hpsg_aux), INV: 倒置しているか(hpsg_binary)
hpsg_noun	名詞	CASE: 格(hpsg_case), NFORM: 名詞の型(hpsg_nform)
hpsg_prep	前置詞	PFORM: 前置詞の型(hpsg_pform)
hpsg_adj	形容詞	AFORM: 形容詞の型(hpsg_aform)
hpsg_adv	副詞
hpsg_pl	不変化詞
hpsg_comma	カンマ
hpsg_punct	記号
hpsg_conj	等位接続詞
hpsg_subc	従属接続詞
hpsg_comp	補文標識	CFORM: 補文標識の型(hpsg_cform)
hpsg_det	冠詞

CONT素性には，その句の predicate-argument structure が格納されます．詳しくは述語項構造を参照して下さい．

PROB_FEATURE素性は，曖昧性解消モデルで使用します．詳しくは，確率モデルを参照して下さい．

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MIYAO Yusuke (yusuke@is.s.u-tokyo.ac.jp)